※実際のご相談をもとに、個人が特定されないよう一部内容を変更してご紹介しています。
相談前の悩み
今回ご相談いただいたのは、40代の個人事業主の方です。
個人事業主として仕事をしているため、会社員のように毎月決まった金額が入ってくるわけではなく、月によって売上に差がありました。
売上が多い月もあれば、少ない月もあります。
そのため、
「今月はどのくらい生活費に使っていいのだろう」
「税金のために、いくら残しておけばいいのかわからない」
「事業のお金と生活のお金が混ざってしまう」
「売上が少ない月が続いたらどうしよう」
といった不安を感じていらっしゃいました。
口座にお金が入っていると使えそうに見えても、その中にはこれから支払う税金や事業に必要なお金も含まれています。
そこで今回は、毎月の売上だけで判断するのではなく、1年間を通して家計と事業のお金を管理する方法を一緒に整理しました。
ご相談の流れ
まずは、現在のお金の流れを確認するところから始めました。
毎月必要な生活費を確認
最初に整理したのは、
「生活するために、毎月いくら必要なのか」
ということです。
売上が多かった月に生活費を増やし、少なかった月に急に節約するという状態では、家計が安定しにくくなります。
そこで、
・住居費
・食費
・光熱費
・通信費
・保険料
・日用品
・その他、毎月必要になる支出
などを確認し、まずは生活に必要な基本の金額を整理しました。
事業のお金と生活のお金を整理
次に確認したのが、事業用のお金と生活用のお金です。
個人事業主の場合、仕事で得た売上から、
・事業の経費
・生活費
・税金
・今後の事業資金
などを準備していく必要があります。
これらが同じ口座の中に入っていると、
「今、実際に使っていいお金はいくらなのか」
が分かりにくくなります。
そこで、お金の役割を分けて考えるところから整理しました。
税金や売上が少ない月への備えを確認
個人事業主の場合、毎月の支出だけではなく、後からまとまって支払う税金なども考えておく必要があります。
さらに、売上が少ない月にも生活費や固定費は必要です。
そこで、
「今月余ったから使う」のではなく、数か月先まで見ながら残しておくお金
についても確認しました。
ご提案したこと
今回のご相談では、毎月の売上だけで家計を判断するのではなく、年間を通してお金を見る仕組みをつくることをご提案しました。
事業用と生活用のお金を分ける
最初にご提案したのは、事業のお金と生活のお金をできるだけ分かりやすくすることです。
例えば、
事業用のお金
売上・経費・税金・事業のための備え
生活用のお金
住居費・食費・光熱費・教育費・日常の支出
というように役割を分けます。
口座や管理方法を分けることで、
「口座にある金額=自由に使えるお金」ではない
ことが見えやすくなります。
毎月、生活用に移す金額を決める
売上に波がある場合でも、生活費まで毎月大きく変動させる必要はありません。
そこで、売上の多い少ないに左右されすぎないよう、
「毎月、生活用としていくら確保するのか」
という基準をつくることをご提案しました。
毎月必要な生活費が分かっていれば、事業から家計へ移す金額についても考えやすくなります。
税金として残しておくお金を分ける
売上が入ったとき、そのすべてを生活費や事業費として使えるわけではありません。
後から支払う税金などに備えて、あらかじめ一定のお金を分けておくことで、
納税時期になって慌ててお金を準備する状態を減らす
ことができます。
具体的にどのくらい確保するかは、所得や事業の状況によって異なるため、必要に応じて税理士などの専門家とも確認しながら考えていきます。
売上が少ない月のための資金を準備する
個人事業では、毎月同じ売上になるとは限りません。
だからこそ、売上の多い月に余裕があった場合も、すべて使うのではなく、
売上が少ない月のためのお金
として残しておくことが大切です。
「今月いくら残ったか」だけではなく、
年間で見たときに、どのくらいの余裕があるのか
を確認できる仕組みをつくることをご提案しました。
ご相談後の変化
ご相談前は、
「売上はあるけれど、いくら使っていいのかわからない」
という状態でした。
お金が入ってきても、
「税金を残さないといけない」
「来月は売上が少ないかもしれない」
と思うと、安心して使うこともできません。
一方で、明確な基準がないため、売上が多い月には生活費も増えやすくなっていました。
今回、
・毎月必要な生活費
・事業に必要なお金
・税金として残すお金
・売上が少ない月への備え
を分けて整理したことで、
年間を通してお金を見る仕組み
が見えてきました。
その結果、
「今月売上が多かった、少なかった」
ということだけに振り回されず、家計にも事業にも見通しを持って考えられるようになりました。
今回のご相談のポイント
個人事業主は「毎月の売上」だけで家計を考えない
売上が多い月には余裕があるように見え、少ない月には急に不安になる。
個人事業主の家計では、このようなことが起こりやすくなります。
だからこそ大切なのは、
1か月単位ではなく、年間でお金を見ることです。
売上の波も含めて考えることで、毎月の生活費や必要な備えを決めやすくなります。
「売上」と「使っていいお金」は違います
売上が入ると、自分のお金が増えたように感じることがあります。
しかし、その中には、
事業経費、税金、今後の事業資金なども含まれています。
そのため、
売上 → 必要なお金を分ける → 生活に使えるお金を確認する
という順番で考えることが大切です。
家計と事業を一緒に見ることも大切
個人事業主の場合、事業と生活は完全に別々ではありません。
事業の売上が生活を支え、生活に必要なお金が事業から出ていくからです。
だからこそ、
「事業は事業、家計は家計」と完全に切り離すのではなく、それぞれを分けて管理しながら、全体として見る
ことが重要です。
事業だけ黒字でも生活が苦しければ続けにくくなりますし、生活費を使いすぎれば事業に必要なお金が不足してしまいます。
仕事も暮らしも無理なく続けられるお金の流れをつくることがポイントです。
関連する相談事例
同じように、教育費や家計について次のようなご相談があります。
個別相談について
「個人事業主になったけれど、家計と事業のお金が混ざってしまう」
「売上に波があるので、毎月いくら生活費に使っていいのかわからない」
「税金のためにどのくらい残せばいいのか不安」
「売上が少ない月のことを考えると、お金を使うのが怖い」
そんなご相談も承っています。
FPまるこ相談室では、事業の数字だけを見るのではなく、
家計・貯蓄・税金への備え・今後の生活・働き方
まで含めて整理します。
個人事業主だからこそ、毎月の収入だけではなく、**1年間のお金の流れを見ながら「自分の場合、どう管理すればよいのか」**を考えていくことが大切です。
まだきれいに帳簿や家計を整理できていなくても大丈夫です。
「何から分けたらいいのかわからない」というところから、一緒に整理していきます。
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